岸和田の商店街から少し入った場所は、浜風が香り、地車が通るという活気に満ちあふれています。昔ながらの何故か懐かしい空気が漂う、『人が集い、交わる』匂いを感じる事が出来ます。そんな場所に建つKSN-hosueは、両親との同居となる2世帯住宅ということで、2つの家族がつながりながらも、一定の距離感をおきながら、それぞれが暮らすことを前提に計画しました。個々のスタイルを守りながら、時に集い・助け合い・見守る。家としてのボリュームの中に2つの家族が寄り添いながら、安心して暮らすことができ、笑顔と笑い声が響きます。又、以前の住まいでは、内部に光が差し込まないという暗い生活を送っていたということもあり、今回はプライバシーを確保しながら、明るく暖かい光が差し込み、風が通るという快適な生活が出来るよう計画しました。周囲との環境に一定の距離感を保ちながら閉じることで、プライバシーを確保すること。また、正面に大きなボリューム配置しながらも、2階部分を持ち出させることにより浮遊感を出し、建物の圧迫感を軽減させてみせました。正面からでは、想像出来ないくらいの開放的な中庭を設け、光と風を呼び込む装置とすることで、明るく開放的な生活が待っています。