敷地は、大阪・京都の中心に位置する住宅地。窓ひとつないシンプルな箱が連なり、閉鎖感のあるモノトーン調のファサードだが、実際に住まいのなかに足を踏み入れると、その明るさと開放感に驚かれると同時に、不思議な心地よさにも包まれます。家全体を見渡せる玄関土間を中心に、タイルテラス、LDK、和室、2階まで適度な距離感を保ちながらゆるやかにつながっており、テラスは玄関土間と同じタイル素材の採用により、内部空間に引きこんだような一体感と広がりを与えてくれます。また、ストリップ階段と吹抜けにより、上下階のつながりを遮断せず、どこにいても家族の気配を感じられます。