閑静な住宅地の中、南と東に接道している角地での計画です。ご家族はここに、周囲の環境に静かに佇みながら、内に豊かな広がりをもつ住まいを望まれました。外観は開口部をできるだけ抑え、街との距離を穏やかに保つ、閉じた表情としつつ、内部はご家族それぞれの時間に深く浸ることのできる、落ち着いた空間を目指しました。明るく快適な住環境にするため、建物の中心に中庭を設け、各居室をその周囲に配置。中庭に面して大きな開口を設け、内部に光と風を導くことで、外からは想像できないほどの開放感と奥行きが生まれています。中庭は、周囲の建物や道路からの視線を遮るよう壁で囲い、外界から穏やかに切り離された静謐な空間としました。そこでは、住まい手だけの時間と風景が育まれ、光と風、そして空の移ろいを身近に感じながら過ごすことができます。動線計画では、家族とゲストそれぞれの動きを丁寧に分析し、家族動線を水まわりへ連続させることで、生活の利便性とゲスト空間の清潔な印象を両立させています。周囲との調和を大切にしながら、内部に快適で開放的な暮らしの場を実現した住まいとなりました。