比較的に新しい家が建ち並ぶ住宅地の一角での計画です。広い土地を活かし、かつての日本では当たり前だった「日本の家の原風景」とも言える平屋住宅をモダンスタイルで設計しました。表情のある杉板型枠コンクリート壁と植栽で彩ったアプローチを通って玄関に入ると、緑が見えるピクチャーウインドウが出迎えてくれます。この玄関を介して、2つのゾーンに分け、家族が集うパブリックな空間と、水まわりなどを配したプライベート空間を一つ屋根の下で程よく距離感を保ってゾーニングしました。リビングは一番高いところで約4mの高さがある勾配天井とし、高窓から光が降りそそぐ、明るく開放的な空間を実現しています。また、家事動線をできる限りコンパクトにするため、水まわりは玄関近くに配しました。ワンフロアで生活が完結でき、空や緑を眺めながら心地よく快適に過ごせる住まいが完成しました。
LIXILメンバーズコンテスト2022/敢闘賞[LIXIL主催]